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2011/08/03

始球式の投球が山なりなのはアンリトン・ルールの掟だから

8月の1ヶ月間は
『ベイスターズ応援企画~私を野球場に連れてって~』
のコーナーを設けて、みなさんに
野球の面白さ、ベイスターズの魅力、
そして横浜デートへのお誘いをしていきたいと思います。

メジャーリーグ、そして日本のプロ野球にも
常識というか暗黙のルールというものがある。
例えば
●6回以降で5点以上リードしている場合は盗塁してはいけない。
●ホームランを打っても、大げさに喜んではいけない。
●5点以上リードしているときはボールカウント0-3からの
球をスイングしてはならない。
●ノーヒット・ノーランを阻止するためにバントをしてはならない。
とった掟である。

紳士協定というか、敵に恥をかかせてはいけないという
騎士道精神の表れともいえる。
野球は他のプロスポーツと比べ、
年間に同一チームと対戦する試合数が圧倒的に多い。
長いシーズンを通して何度も顔を合わせるのだから、
なるべく遺恨を残さない、
恨みを持たれないようにしようという気配りでもあるのだろう。
これを破れば、相手チームから批判され、
ときに痛い報復を受けることもある。
メジャー1年目のイチロー選手も洗礼を受けたという。

ここまでは以前から知っていたことだが、
このアンリトン・ルール(unwritten rules)、
実は同じチームの選手間、審判、メディア、ファンなどにも
存在するという。
『メジャーリーグの書かれざるルール』
(ポール・ディクソン 朝日新聞出版)には
次のような例が書かれていた。
●チームメイトを裏切ってはいけない。例え法廷で宣誓をした後でも。
●審判は塁上の事件を防止するために「みなし判定」を行ってもよい。
 これをファントム・タグ、という。
●味方投手がノーヒット・ノーランを達成しようとしているときは
 口に出してはいけない。これは実況アナウンサーも同様。
アナウンサーがこのルールを守らなかったが故に、
ニューヨークメッツではいまだに完全試合投手が誕生していない、という。
でもこのルール、少なくても最近の日本では完全に無視されているよう。
始球式にもアンリトン・ルールがある。
つまり、投げる側はたとえ野球の素人であっても
ワンバウンドさせて(試合開始前に)
ホームベースを汚してはいけないというのだ。
なるほど。
開幕戦の始球式に登場する老人やアイドルが
みな必死になって山なりのボールを投げ、
何とかノーバウンドでキャッチャーに捕球してもらっている
姿を思い出した。
往年の名選手に頼めばいいのに。

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清水 清

 テニス専門誌や幻の名雑誌といわれた『バッカス』の編集を経て、『エスクァイア』日本版編集部に。4年間を副編集長、5年間を編集長として在籍し、イタリアのスローフードやバリ、日本のBAR、沖縄、アートなど自分の趣味をそのまま誌面に反映させた特集に従事する。 『エスクァイア』退職後、4ヶ月間の石垣島生活を経て、現在に至る。座右の銘は「漂えど沈まず」。

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