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2010年3月

2010/03/31

エッフェル塔はミステリーだらけ?

3月30日
1889年3月30日、パリのエッフェル塔が完成し、
翌31日に落成式が行われました。
時の首相や各界の著名人、
紳士淑女たちが着飾って列席したのですが、
エレベーターはまだ稼働していなかったので、
2階(といっても高さ115メートル)の
レセプション会場まで、
軍楽隊が演奏する国歌ラ・マルセエーズに
背中を押されながら
階段を登っていったそうです
(半数が途中で断念)。
このエッフェル塔の誕生秘話やさまざまな逸話を
紹介している近刊が
『エッフェル塔ミステリー』(倉田保雄=著 近代文藝社)です。

塔の建設を決めるまでの政治的背景や世界情勢、
設計者ギュスタブ・エッフェルの
プロフィールや完成までの苦労話などが
前半で紹介され、
後半はこの塔を巡るさまざまはエピソードが描かれています。
建設反対派で陳情書にサインまでしたシャルル・グノーは
いざ完成しエッフェル氏から招待状を送られると
喜んで出かけていき、
即興でピアノ曲『雲の中のコンチェルト』を弾いた。
エディット・ピアフはエッフェル塔のトイレで死にかけたことがある。
名匠ルネ・クレールはデビュー作『眠るパリ』を
始め何本もの映画で塔を描いていること。
スパイ、マタ・ハリの逮捕に塔が貢献したことなどなど、
興味深い話がたくさん。
そして、敗戦直前にパリを破壊しろと命令したヒトラー、
そのヒトラーをコケにしたチャップリン、
この2人がエッフェル塔と同じ1889年生まれという
巡り合わせが面白かったです。

3月31日
今日でカザルスホールの使用が停止。
そこで今日はこのホールのオルガンの音色が
収録されたCD『バッハatカザルスホール』
(モルト・フィーネ)を紹介します。
カザルスホールのオルガンは20世紀の名匠
ユルゲン・アーレントが手掛けたもので、
オルガン音楽の最も輝かしい時代とされる17~18世紀の
ドイツ・バロック様式に則って造られています。
バッハやブクステフーデ、パッヘルベルが奏でた
荘厳な音色に近い音なのでしょうか。
演奏はカザルスホールのオルガニスト・イン・レジデンスを
10年にわたって務めてきた水野均さん。
このCDではバッハのオルガン作品各ジャンルを代表する楽曲を選び、
バッハの神髄に迫っています。
Jmf22202_2
モルト・フィーネ レーベルより発売中
税込み価格2,800円

♪番組では、皆さんからの推薦本を募集しています。
特に、「旅に出たくなる本」「旅先に持っていきたくなる本」
そして「ベットサイド 枕元にいつも置いておきたい本」があったら
皆で情報交換しませんか。
メールアドレスは
moderato@ottava.jp

2010/03/30

『レンピッカ展』に行ってきました。

3月29日
建築界のノーベル賞といわれる米プリツカー賞の今年度の受賞者に、
日本の建築家、妹島和世(せじま・かずよ)さん、と
西沢立衛(にしざわ・りゅうえ)さんが選ばれました。
同賞が日本人に贈られるのは故丹下健三、槙文彦、安藤忠雄各氏に続く
4度目の快挙だそうです。
妹島さんと西沢さんは設計事務所SANAA(サナー)を設立し
活躍していますが、国内での代表作としては
「ディオール表参道」「金沢21世紀美術館」などがあります。
プリツカー賞とは、アメリカのホテルチェーン
ハイアットホテルアンドリゾーツのオーナーである
プリツカー一族が1979年に設立。
原則として一年に一人の建築家を表彰しています。

3月30日
文化村で開催されている『レンピッカ展』を観てきました。
レンピッカといえばマドンナがお気に入りの画家ですよね。
レンピッカはきっと器用な画家だったのだと思います。
バロックからキュビズムまで
古今東西の絵画技法を吸収して取り組み、
それを再構築することで艶やかな人物像を描いたのだと思いました。
自分の娘を何度も描いていますが、
何故あんなに挑発的な眼差しに描けるのか不思議です。
特に「初めて聖体を拝領する少女」という作品が好きでした。
白い交響曲とも呼ばれているこの作品は
もちろん聖なる瞬間を描いているはずなんですが、
それでいてエロスをも感じてしまう不思議な作品です。
今日はレンピッカの華麗な生涯と作品についてお話します。

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2010/03/29

スーラ、ロダン、セザンヌ、マティス、ユトリロ……、書体の名前です。

3月29日
デザイン関係の仕事をしている方にはお馴染の
書体に「スーラ」があります。
ちょっと丸みをおびたゴシック系の書体。
テレビのテロップで使われていることも多いので、
無意識ながら見ている方も多いのでは。
何となく可愛くて、ホットできる書体なんですよね。
この書体、「スーラ」は画家ジョルジュ・スーラに由来します。
光を点で表した画家スーラ。
31歳という若さで亡くなったため、
残された作品は多くありませんが、
彼の才能は同時期の画家と比べても突出していたと、
僕は思います。
今日は彼の命日なので(1891年3月29日没)、
彼と同時代のフランスの作曲家の曲を
多めにオンエアしたいと思います。
そういえば、ロダン、セザンヌ、マティス、ユトリロなど
アーティストの名前がついた書体って、意外に多いんですよ。

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2010/03/26

パパはアバクロが好きだった!『ヘミングウェイの流儀』

3月25日
『ヘミングウェイの流儀』
(今村楯夫 山口淳 日本経済新聞出版社)を読み終えました。
1万点以上に及ぶ、ヘミングウェイの写真、手紙、遺品のなかから
とっておきの資料を選んで解説し、
まったく新しいヘミングウェイ像を浮かび上がらせた労作です。
酒や料理には執着したが服装や道具、日常品には無頓着だった、
というイメージで語られることが多いヘミングウェイ。
しかし
「真の小説は、自分が知っていること、見たもの、
身につけたもののすべてから書かなければならない」と
作家自身が語っているように、
ヘミングウェイは自分が触れるもの、
使うもの全てに対して自己流のこだわりを持っていた人だったのです。
従来の定説を覆し、ヘミングウェイの新しい像が浮かび上がってくる
ファン必読の1冊です。

この本にはヘミングウェイとアバクロの関係も紹介されていました。
いまはカジュアルブランドとして知られている
アバクロが、もともとは高級アウトドアブランドであり、
ヘミングウェイのお気に入りだったという事実。
アバクロ(アバクロンビー&フィッチ)は
1892年、ニューヨークで創業した
アウトドアとスポーツを愛する富裕層向けのショップが
その始まりでした。
1899年に生まれ、子供の頃から釣りや狩り、キャンプをしていた
ヘミングウェイはアバクロの商品を愛用し、
銃、釣り具、ナイフ、サファリ・ジャケット、コート、シャツなどを購入し、
特にトレードマークともいえるサンバイザーは
ダース買いしていたそう。
バーやレストランとは異なり、
服装やショップに関して自身の体験を文章にすることの少なかった
ヘミングウェイも、アバクロだけは例外で
しばし登場させているといいます。
当時のアバクロは顧客の8割以上が男性で、
ヘミングウェイも語ったように「マッチョが行く店」でした。
ちなみにアバクロが現在のようなカジュアル路線になったのは
1992年からのこと。
ポケットに手を突っ込んだお兄ちゃん達が店頭で
おしゃべりしている銀座店の様子を見せたら
パパは嘆くのだろうか?

3月26日
今日はベートーヴェンの命日ですね。
交響曲第9番を完成させてからの
ベートーヴェンは病気と戦いながら
弦楽四重奏曲の作曲に最後の情熱を傾けました。
今日は彼の最晩年の弦楽四重奏曲を
いくつかオンエアします。
“神への感謝を表した”
第15番の第3楽章、ぜひ聴いてください。
ところで、死の床にあったベートーヴェンに
音楽出版社から届けられたワインの銘柄は
何だったのでしょうか?

2010/03/25

みじん切りタマネギと挽肉のカレー

3月24日
久しぶりにカレーを作りたくなり、材料を仕入れて帰宅。
僕のカレーはタマネギと挽肉だけの時間節約料理です。
簡単に作り方を書いておくので、ぜひ試してみてください。

●用意するもの
カレーのルー。辛口。10皿分を2つ。
タマネギ4個
挽肉は豚と牛を300ずつ。
ニンニク1かけ 赤ワイン200cc
(以上、分量はかなりアバウトです)
●作り方
みじん切りしたニンニクとサラダ油を大きな鍋に入れ、
弱火で香りを立たせる。
みじん切りしたタマネギを入れて根気が続くまで炒める。
赤ワインを入れ、強火にしてアルコールを飛ばす。
規定の分量よりやや少なめに水を入れる。
アクを取りながら10分ほど火にかける。
火を止め、ルウを入れ弱火でとろみをつける。
味見をして足りないようならカレーパウダーやナツメグなど
適当に入れて完成。
タマネギから甘みがでるので辛口のルウを
使うのがポイント。

このシンプルなカレーを作っておけば、
毎回いろいろな具材をトッピングして楽しめます。
とろけるチーズを乗せてドリア風にするのも美味!

3月25日
今日はドイツ・ロマン主義の詩人、
ノヴァーリスの命日(1801年)。
と言っても、僕は『青い花』を読んだこともないし、
この詩人のことはまったく知りません。
少し調べてみると、シューマンは
ノヴァーリスの影響を受けたようだし、
シューベルトは歌曲も残しています。
他に何かネタになりそうな話題はないかと、
引き続き調べてみると
『ノヴァーリスの引用』(奥泉光 集英社文庫)
という小説があって、
これがなかなか面白そうなのです。
なるべく早めに読んでお話したいと思います。
ということで今日は読んでもいない本の紹介でした。
申し訳ありません。

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2010/03/24

旅に出たくなるミステリー『叫びと祈り』

3月23日
『叫びと祈り』(梓崎優 東京創元社)を読み終えました。
これがデビュー作とは思えないほど完成度の高い、
そして試みに満ちた小説でした。
主人公、斉木は海外の動向を分析する雑誌の編集者。
七カ国語を話し、年間100日近くは海外で暮らしている。
その斉木が取材先で様々な事件に巻き込まれていく、
というのが基本的なストーリーです。
1話目の「砂漠を走る船の道」は、サハラ砂漠で起きた
連続殺人事件の話。
逃げも隠れもできない砂漠で何故人を殺さなければならないのか。
過酷な自然と向き合うために、
人間が選んだ選択の愚かさを問う作品です。
2話目は一転して真夏のスペインを舞台にした、
ファンタジックな謎解き物語。
その後、ロシアの修道院、アマゾンの森林と
舞台も謎解きも、さまざまな“箱”が用意されています。
これだけ広げた物語をどう終わらせるのか、
期待と不安で読み進めていくのですが、
最後は綺麗にまとまるんですね、これが。
本格派ミステリーとしての評価は僕には判断できませんが、
読み物としてとても面白かったです。
何よりもまだ20代の著者、梓崎さんの大人な文体に惹かれました。

3月24日
『檸檬』の作者、
梶井基次郎の命日です。
音楽好きだった彼は「器楽的幻覚」
という作品を残しています。
新潮文庫の短編集に収録されていますし、
インターネットでも検索できるので
ぜひ読んでみてください。

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2010/03/23

黒澤明が音楽監督に謝った日

3月22日
黒澤明監督の生誕100年ということで、
何か作品を観たくなり、
迷わず『生きる』を借りて帰りました。
やっぱりこの映画が一番好だし、
観るたびに新しい発見があります。
悲壮感漂う志村喬さんの演技は素晴らしいし、
本当に胃癌なのではないかと心配になるほど、
観ていて痛々しい。
黒澤監督自身も「もっとラクに演技してもよかったのに」と
後に語ったそうです。
実は志村さんはこの撮影の直前、盲腸炎の手術をしています。
見舞いに行った黒澤監督は痩せた志村さんを見て、
癌患者の役なんだからこれ以上太らないように注文したそう。
その志村さんが演じた主人公、渡辺勘治が亡くなった後、
通夜の席で仲間たちが生前の渡辺の姿を思い出しながら
語り合うシーンがあります。
残された時間が僅かなことを知っていた渡辺が
公園建設のためにどれだけ精力的に動いていたのかが
ここで明らかになります。
当初、この重要なシーン全体に哀切なメロディーが流れる予定でした。
しかし、9月25日。
試写を観た黒澤は「悲しすぎる!」という理由で
音楽を全て外すように指示します。
自分の計算違い、演出ミスであったことを知っていた黒澤は、
その翌日音楽を担当した早坂文雄の自宅を訪ね、丁寧に謝ったそう。
なお、この事件については『天気待ち』(野上照代 文春文庫)の241ページ、
および『黒澤明と早坂文雄』(西村雄一郎 筑摩書房)の
683ページ~に詳しく書かれています。
このトラブルから2週間後の10月9日、
『生きる』は封切りされ大ヒット、海外でも数々の賞に輝く。
そして翌年、同じく志村喬さん主演の『七人の侍』の撮影が開始されました。

3月23日
我が家のチューリップももうすぐ開花宣言!

P3230402

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2010/03/22

紙パックのワインでショパンなんて悲しすぎ

3月20日
川口リリアで開催された
小山実稚恵さんのショパン・リサイタルへ行きました。
演奏もホールも素晴らしかったし、
立派なパイプオルガンがあったので、
次はその荘厳な音色を聴きに行きたいと思います。
ただひとつだけ残念、がっかり、やや立腹なことが。
飲食コーナーに紙パックのワインしか置いてなかったのです。
しかも我が家で料理酒用に常備しているものなので、
値段もわかってしまった。
某国産メーカーのそれは1.8リットル入りで
定価1,400円ほど。
ボトル換算にすれば600円以下。
これをグラス一杯500円で販売するのは
いかがなものか(しかも悲しくなるほどチープなグラス)。
会場ではビールもシャンパンも販売されていませんでした。
ショパンが演奏した華やかなパリの社交界を
思い浮かべながらシャンパンなど飲み、
心のスイッチを切り替えて、
演奏会への前奏曲にしたい。
そう考えていたのは
酒飲みの僕だけではなかったと思うのですが~。

3月22日
1925(大正14)年、3月22日
現在のNHKがラジオの試験放送を開始しました。
このとき、初代総裁として尽力したのが、
関東大震災後の東京復興計画を立案した
後藤新平です。
とにかく新しいコト、大きな計画が好きだった後藤は
(大風呂敷との批判もあったそう)
この日自らマイクの前に立ち、
ラジオの意義と機能、使命ついて国民に語りかけました。
後藤の考えでは、ラジオの役割とは
「文化の機会均等」
「新しい一家団欒の形の提供」
「教育環境の整備」
「経済の活性化」
この4つに貢献することなのだそうです。

後藤の宣言から85年目の今日。
ラジオの、オッターヴァの、そして僕の役割
とは何なのだろうか?
と柄にもなく真面目なことを少しだけ考えました。

今日は30歳と言う若さで亡くなった
童話作家、新美南吉の命日。
最近買った彼の代表作
『ごんぎつね』『手ぶくろを買いに』(偕成社)は
共に黒井健さんという方が絵を描いているのですが、
暖かみのあるとってもいい絵です。
若い方なら国語の教科書で観ているかもしれません。

P3220397

黒井さんのホームページを観ていたら
清里にある「絵本ハウス」にも行きたくなりました。
雪解けしたら電車で出かけてみようかと思います。
黒井さんのホームページはこちら
http://www.kenoffice.jp/

tapプロジェクトについては以下のアドレスで
http://www.tapproject.jp/index.html

2010/03/19

『木田安彦の世界』は22日までです

3月18日
新橋のパナソニック電工汐留ミュージアムで開催されている
『木田安彦の世界』もいよいよ22日で終了します。
これはかなりお勧めなので、
もう一度ゆっくりご紹介します。

3月19日
1917年の今日、ピアニスト
ディヌ・リパッティがブカレストに生まれています。
才能に恵まれながら33歳という若さで無念の死を遂げたリパッティ。
今日は彼の晩年について話すとともに、
最後のリサイタルとなった
ブザンソン音楽祭でのショパンをオンエアしてみます。
ワルツ全14曲を演奏する予定だったリパッティは
最後の1曲(第2番)を残して舞台から降りました。
アンコールに応えるため、最後の気力を振り絞って
再びピアノの前に座ったリパッティが奏でたのは
ワルツ第2番ではなく、
バッハのコラール「主よ、人の望みの喜びよ」だったのです。
何故彼はショパンではなくバッハを選んだのでしょうか?

今日は、もうひとつ
ドヴォルザークの「新世界より」が初演された日です。
そこで彼がアメリカで故郷を想いながら作った
“ハイブリッド3部作”
「新世界より」「アメリカ」「チェロ協奏曲」を
(少しずつですが)ノンストップでオンエアします。

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2010/03/18

長谷川等伯展は1時間待ちだった

3月17日
帰宅途中のスーパーで筍を見かけました。
旬というより走り、ですね。
でも初物には弱いので、1本購入。
米糠と唐辛子で1時間ほど茹で、
一晩冷ましてから皮をむきましたが、
(いつものことながら)
筍というのはどこまでが皮で
どこからが身なのか、
いまひとつ判断が難しいですよね。
食べ物を粗末にしたくない、
というより食い意地がはっているので、
皮か身か判断しかねる境界線は
とりあえずかじってみるのですが、
やっぱり硬くて食べられそうにありません。
筍の皮と身の見分け方が分かる方がいたら
教えてください。

3月18日
朝8時過ぎに家を出て上野へ行き、
『ボルゲーゼ美術観展』を観てきました。
久しぶりに、いわゆる西洋絵画をたくさん観たなぁ~、
というのが正直な感想です。
でも、カラヴァッジョの「洗礼者ヨハネ」は
どこか通俗的な印象があって、
キリストに「人間の女から生まれたなかで、最も偉大な預言書」
と讃えられた人の崇高さは感じられなかったです。
カラヴァッジョがこの絵は描いたのは
罪人として逃亡している最中の、
しかも最晩年であったことが、
何か影響しているのかもしれません。
カラヴァッジョが「洗礼者ヨハネ」を描いた
異なったポーズの画がローマに2点
(1点は作者本人による模写と考えられています)あるのですが、
写真で見る限りそちらの2点の方が
高貴なオーラを発散しているような気がします。
ローマに行きたくなりました。

東京都美術館を出たのが午前10時30分頃、
すぐ近くにある国立博物館へ行ってみました。
『長谷川等伯展』が22日で終了してしまうので、
覗いてみようと思ったのです。
「かなり混雑している」と噂で聞いていましたが、
午前10時30分ならそれほどでもないだろう、
と思ったのが大間違い。
なんと「只今60分待」の看板が。
誘導員の話では午後には2時間待ちになるとのこと。
当然諦め、まだまだ咲く気配を見せない桜の下を歩いて
駅へ向かいました。
明日19日から最終22日までは連日20時まで開館しているので、
その時間帯が狙い目かもしれません。
でも、今回のような話題の展覧会の場合、
平日の2日間くらいは夜間営業できないものだろうか。
と思う。

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午後は2時間待ちになるそう!

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2010/03/17

今夜はシャムロックで乾杯

3月16日
1976年の3月17日、
ルキノ・ヴィスコンティが69歳で亡くなっています。
病気や怪我に悩まされ続けた晩年でした。
1972年『ルードヴィヒ』の撮影が終了した後、
血栓症の発作で倒れ、半年間ほどの闘病生活を強いられます。
もちろん退院後すぐに編集作業に向かいました。
入院中、彼から映画を奪ったら生きる気力も失せて
しまうことを知っていた医者はこう言ったとされています。
「あなたは休んではいけない。病院を離れて、また仕事を始めなさい」

『ルードヴィヒ』は無事完成しましたが、
1975年には大腿骨を骨折し再び数ヶ月間の入院生活に入ります。
退院後、『イノセント』の撮影開始。
クランクアップはしましたが、
その編集作業に取り組んでいたとき、
作品の完成を見届けぬまま帰らぬ人となりました。

1976年の3月17日。
彼は自宅でブラームスの交響曲第2番を
繰り返し聞いていたそうです。
そして看護していた姉に向かい
「もう充分だ」と言い残して永久の眠りについたそうです。
この映画のタイトルバックには、老人の手が映っていますが、
これはヴィスコンティ自身の手。
左半身が不自由だった彼が
右手でたどたどしく本のページを捲っているのです。
それまで作品とは距離を置き、
映像に自分の姿を出すことをしなかった(と思う)
ヴィスコンティは何を想って、
最後の作品に自ら出演したのでしょうか。

今日は、ヴィスコンティ映画のなかの名曲を
できるだけたくさんオン・エアしたいと思います。
それにしても、ヴィスコンティは最後に何故
ブラームスの交響曲2番を選んだのでしょうか?

3月17日
今日はアイルランドの守護聖人パトリックの祝祭日。
伝承によれば4世紀の中頃、ウェールズ地方に生まれた
パトリックは子供の頃侵略者たちにさらわれ、
奴隷としてアイルランドに送られました。
6年後に逃亡して故郷に戻りますが、
「キリスト教を広めるためアイルランドに戻れ!」
という天の声を夢の中で聴き、
宣教師として戻っていったのです。
パトリックが伝道の際に使ったのが、
三つ葉のクローバーの形をしたシャムロックでした。
三つ葉で父と子と精霊、つまり三位一体を説いたのです。
ちなみに四つ葉は十字架にたとえられ、幸福のシンボルとされています。

今ではアイルランドの国花となっているシャムロック。
その名前のカクテルがあるんですね。
アイリッシュウイスキーをベースに
シャルトリューズ(ヴェール)などの
リキュールをミックスさせた
緑鮮やかなカクテルです。
シェイクが一般的ですが、
僕は緑色がより美しく映えるステアの方が好きです。
今夜も飲まなければ!

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2010/03/16

カザルスホールのラストコンサート

3月15日
お茶の水にある日本大学カザルスホールが3月いっぱいで閉館です。
20世紀を代表するチェロ奏者の1人パブロ・カザルスの名にちなんで
1987年にオープンしたこのホールは日本最初の室内楽専用ホール。
当初は出版社の主婦の友社が運営していましたが、
その後2002年に日本大学が買い受けました。
このホールの礎を築いたのはテレビ界の名プロデューサーであり
2001年に亡くなられた萩元晴彦さん。
数々の名ドラマやドキュメンタリーを制作した萩元晴彦さんは
指揮者の小澤征爾さんとも親交が深く音楽にも造詣の深い方でした。
萩元さんが中心となりソフトとハードの両面で
それまでにない音楽ホールの在り方を提案し続けた。
開演時間を午後8時にするというのもその一つ。
また日本で初めてレジデント・クァルテット、
つまりホールをベースに定期的に活動する弦楽四重奏団を置き、
世界初のヴィオラのための企画「ヴィオラスペース」を成功させるなど
独自の事業を展開し高い評価を得てきました。
1997年には10周年を記念してオルガンが設置。
ドイツの名匠ユルゲン・アーレントという方が製作したこのオルガンは
風を送るモーター以外は電気を使わず、
17~18世紀当時の様式にのっとって作られています。
このカザルスホールでのラストコンサート
「カザルスホール331」が31日(水)に開催されます。
演奏者は
水野均(オルガン日本大学カザルスホール・レジデンス・オルガニト) 
横坂源(チェロ)
伊藤恵(ピアノ)の3名。
演奏曲目は以下の通り。
フィッシャー : シャコンヌ ヘ長調 (オルガン独奏)
J.S.バッハ : いと高きところでは神にのみ栄光あれ BWV662 (オルガン独奏)
J.S.バッハ : 前奏曲とフーガ 変ホ長調 BWV552 (オルガン独奏)
J.S.バッハ : 無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007 より プレリュード
J.S.バッハ : 無伴奏チェロ組曲 第4番 変ホ長調 BWV1010
ストロッパ : 「そう、そこが問題だ」
シューマン : 幻想小曲集 op.73 (伊藤+横坂)
ベートーヴェン : チェロソナタ 第5番 ニ長調 op.102-2 (伊藤+横坂)

希望者は往復ハガキかメールにて申し込み(3月20日必着)、
抽選によって結果が知らされてきます。
入場料は1人3,000円。全席指定ですが席は選べないそうです。
詳しくはカザルスホールホームページで確認ください。
http://www.nu-casalshall.com/

3月16日
日本とイタリアの文化交流サロン「アッティコ」代表で
ローマ在住の村本幸枝さんからメールで届いた
イタリアの話題を2つほどお話します。
何とパニーニのせいで(?)
選挙に出られない立候補者がいたそうですよ。

語学・料理・文化・ファッションなど
イタリアをもっと知りたい方にお勧めの
イベントが常時開催されている
「アッティコ」のホームページはこちらです。
http://www.attico.net/

2010/03/15

クリストとジャンヌ=クロード、『アンブレラ』

3月15日
地球をキャンバスに壮大なアートを制作し続けている
クリストとジャンヌ=クロードの姿を追った
ドキュメンタリー映画『アンブレラ』を週末に観ました。
『アンブレラ』は1991年10月の3週間だけ、
茨城県の米作地帯に青色1,340本、
カリフォルニアには黄色1,760本の傘を設置した
日本とアメリカの合同プロジェクト。
傘の高さは6メートル、布を広げたときの表面積はおよそ60㎡。
茨木で傘を立てるための土地を所有しているのは何と457名。
その全員から同意を得るために
クリストとジャンヌ=クロードは67回もこの地に足を運び、
自らプロジェクトのことを説明して歩きました。
日本語の喋れない、何だか偉そうな芸術家の提案に
戸惑いながらも興味を示す農民たち。
日本とアメリカの文化の違いを語るクリスト。
悪天候による開催の遅れに苛立ち、
ときに無謀な要求さえするジャンヌ=クロード。
そして、自然と対峙したからこそ起きた
ある出来事が彼らを待ち構えていました~。

アート系ドキュメンタリーフィルムと聞くと
何だか小難しくて退屈そうなイメージを持つ人も
多いかと思いますが、
この映画は娯楽作品としても優れていると思いますし、
はらはらドキドキの連像で、けして退屈しません。
お勧めですよ!
なお、この作品は現在六本木の
21_21デザインサイトで開催されている
『クリストとジャンヌ=クロード展』の会場で
上映されています。
毎週木曜日と日曜日のみ。詳しくは下記ホームページで
http://www.2121designsight.jp/

今日はこのアートイベントについてもお話します。

♪番組では、皆さんからの推薦本を募集しています。
特に、「旅に出たくなる本」「旅先に持っていきたくなる本」
そして「ベットサイド 枕元にいつも置いておきたい本」があったら
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2010/03/12

『劔岳 点の記』はバロック音楽映画でした

3月12日
映画『劔岳 点の記』がDVDレンタルされていたので、
昨夜観ました。
この作品、全編にバロック音楽が流れています。
演奏を担当した仙台フィルハーモニー管弦楽団の
ホームページによれば
使用されていた楽曲は以下の通り。
J.S.バッハ:幻想曲とフーガ ト短調 BWV542 より「幻想曲」
J.S.バッハ:管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068 より“G線上のアリア”
ヴィヴァルディ:四季「冬」作品8 RV297(たぶん第2.3楽章)
ヴィヴァルディ:四季「春」作品8 RV269 より 第2楽章
ヴィヴァルディ:四季「秋」作品8 RV293 より 第2楽章
ヘンデル:ハープシコード組曲第2番 HWV437 より 第4曲サラバンド
マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調 より 第2楽章
アルビノーニ:アダージョ ト短調
いずれも、木村大作監督自らが選曲し、
池辺晋一郎さんが指揮、編曲を担当しています。
黒澤明の薫陶を受けた2人がコンビを組んだことになりますね。

このリストから分かるように、
淡々とした優しい旋律の曲が多く使われています。
映像はどうかといえば、
これまた寡黙な男たちがひたすら、淡々と山の頂きを
目指すシーンの連続です。
もちろん、過酷な自然が立ちはだかることもあるけど、
悲劇が襲うこともありません。
ショスタコービッチの交響曲が流れてきてもよさそうな
シーンでも使われているのはアルビノーニのアダージョ。
淡々とした映像に寄り添う淡々とした音楽。
それは黒澤監督が好んだ映像と音の対位法(コントラプンクト)
とは趣を異にした音楽の使い方のような気がします。

とにかく賛否両論だと思われるほど、
バロック音楽が使われている『劔岳 点の記』。
週末にぜひご覧ください。

『2010年国際稀覯本フェア 日本の古書・世界の古書』
http://www.abaj.gr.jp/
*明日13日までです!

『フランソワーズ・ジロー回顧展』
http://www.chanel-ginza.com/

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2010/03/11

ミステリーのようなノンフィクション『消えたカラヴァッジョ』

3月11日
上野の東京都美術館で開催されている
『ボルゲーゼ美術館展』にまだ行っていません。
4月4日までなので早くしなければ!
この企画展の話題作のひとつが
カラヴァッジョの『洗礼者ヨハネ』。
キリストによって
「人間の女性から生まれた最も偉大な預言者」と
讃えられた聖人の若き日の姿を描いた名作です。
ところで、カラヴァッジョは『洗礼者ヨハネ』を
もう1点(2点)描いています(もっとあるかも知れません)。
ローマのカピトリーニ美術館とドーリア・パンフィーリ美術館に
所蔵されているものです。
(インターネットで見る限り、今回来日しているものより
こちらの作品の方が僕は好きですが~)
従来、ドーリア・パンフィーリ美術館の作品が真作とされていましたが、
今ではカピトリーニ版が真作で、ドーリア版は
カラヴァッジョ自身によるコピーだとするのが定説のようですね。
この『洗礼者ヨハネ』の真作、模写問題を端に、
400年もの間行方不明になっていた名画『キリストの捕縛』発見(?)
までのストーリーを描いた作品が
『消えたカラヴァッジョ』(岩波書店)です。
この本は間違いなくノンフィクションであり、
登場するのも実在の人物たち。
でも読み進めているとまるで(犯人のいない)
ミステリーを読むような臨場感を味わえます。

考えてみれば
400年も前に描かれた絵画が辿った数奇な運命を
解明しようとすること時代が
答えのないミステリーのようなもの。
美術に興味ある方も、ミステリー好きな人にも
お勧めできる1冊です。

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2010/03/10

小説『サラサーテの盤』

3月10日
今日はサラサーテの誕生日。
ということで昨夜、
内田百閒の小説『サラサーテの盤』(ちくま文庫)を
久しぶりに読みました。
何かの手違いでサラサーテ本人の声が収録されている
レコードを巡る、怪談風の奇妙な物語です。
小説によればサラサーテの声は
「小さな丸い物を続け様に潰している様」
なんだそうです。
百閒先生といえば『阿呆列車』など、
軽妙洒脱な紀行文、エッセイが有名ですが、
氏の神髄は短編小説にこそあったことが
『サラサーテの盤』を読むとよく分かります。
この短編集には宮城道雄の死を描いた作品
「東海道刈谷駅」も収められています。

P3100400

昨夜の雪で我が家の水仙とパンジーが可愛そうな姿になってしまいました。
復活するのでしょうか?
人ばかりでなく、動植物にも辛い冬ですね。

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2010/03/09

マッキアイオーリとリソルジメント

3月9日
東京都庭園美術館で開催されている
『イタリアの印象派マッキアイオーリ展』は
いよいよ今週日曜日、14日で終了です。
有名な画家が登場するわけでも、
著名人がモデルになっているわけでもなく、
やや地味な展示内容ですが、
歴史的な洋館に展示された穏やかな絵を
眺めて歩くというのは、
それだけで貴重な時間だと思います。
“マッキアイオーリ”とは、
1850年代から60年代にかけて
フィレンツェを中心とするトスカーナ地方で活躍した、
先鋭的な画家たちのグループの呼称。
彼らが台頭した時期は、
イタリアの国民国家形成の過程、
リソルジメントと重なります。
ナポレオンが敗れた後、1815年のウィーン会議から
イタリア王国の成立した1861年、
あるいはローマを併合して統一が完成した1870年までを
リソルジメントとするのが一般的。
そして、まさにこのリソルジメントの時代に生きた
イタリアの作曲家がヴェルディ(1813~1901年)でした。
彼の最初の成功作であるオペラ『ナブッコ』
(1942年3月9日初演)が民衆の愛国心を鼓舞し、
「行け、我が想いよ、金色の翼にのって」が
今でも第二の国歌として愛されているのは有名な話ですよね。
ちなみに正式なイタリアの国歌の作詞をしたのは
ヴェルディと共に戦った詩人、ゴッフレード・マメーリ。
彼は戦場で重傷を負い22歳という若さで亡くなっています。

今日は、マッキアイオーリとリソルジメントに
ついてお話してみたいと思います。
ちなみに、ヴェルディの先輩であるロッシーニは
リソルジメントによって心に傷を負いました。

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2010/03/08

ピカソに愛され、ピカソに背いたアーティスト

3月8日
今日、3月8日は国際女性デー。
世界各地で女性の人権、地位、名誉などについて
(普段以上に)考える日です。
日本でも「Femmes@Tokyo」と題され、
さまざまな関連イベントが開催されていますが、
そのひとつがシャネル銀座で開催されている
『フランソワーズ・ジロー回顧展』。 
ピカソが最も愛した女性であり、
また彼に反旗を翻したただ一人の存在としても知られている
フランソワーズ・ジローはフランスの誇るアーティストでもあります。
このアート展についての詳細は
シャネルのホームページで確認してください
http://www.chanel-ginza.com/

Femmes@Tokyo」ホームページ
http://femmes.exhn.jp/index.html

ところで、女性はながらく教会で歌うことを禁じられていました。
そこで生まれてきたのがカストラートやボーイ・ソプラノ、
そして少年合唱団だったのです。
ハイドンも子供の頃は天使の歌声を
もっていたそうで、
カストラートになることを勧められたほど。
シューベルトやブルックナーも変声期前は
美しい声で歌っていたそうです。
今日は、かつては天使の声だった作曲家、
あるいはボーイ・ソプラノの名曲を
いくつかオンエアしたいと思います。

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2010/03/05

家族皆で楽しめる中村征夫さん写真展

3月4日
ショパンを巡る女性たちを紹介している
今週のモデラート。
今日は、ショパンの曲を編曲しても
唯一許された女性、
そしてもう一人、
リストの愛人にしてワーグナーの義理の母、
あるいは恐るべき暴露女の登場です。

3月5日
天気がいいので六本木ミッドタウンへ出かけ、
無料の展示会を二つ覗いてきました。
一つは「デザインハブ」で開催されている
「世界ポスタートリエンナーレトヤマ2009選抜東京展」。
世界中のポスターが集まった楽しい展示会でした。
http://www.designhub.jp/

もう一つは水中カメラの第一人者、
中村征夫さんの個展
「『海中散歩』写真展~中村征夫のお魚ワールド~」。
フジフイルム スクエアで開催中です。
う~、久しぶりにダイビングがしたくなりました。
http://fujifilmsquare.jp/

中村さんが中心となって進行中の
日本列島知恵プロジェクト、についてはホームページで。
http://www.chie-project.jp/index2.html

イラストレータ塩田雅紀さんの個展は
7日(日)まで。
僕は昨日行って、ポストカードをたくさん
買ってしまいました。
http://harmas.fabre-design.com/

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2010/03/04

ショパンが最後に聴いた歌声

3月3日
先週のことですが、虎ノ門にある
『菊池寛実記念 智美術館』で開催されている
「藤本能道 命の残照のなかで」を観てきました。
この美術館に行くのも初めてだったし
(菊池寛とは関係ないんですね~)、
藤本能道という陶芸家のことも
まったく知らなかったのですが、
本当に素晴らしい内容の作品展でした。
色絵磁器の革新者、藤本能道は
絵具や釉薬を研究し、
色絵磁器の世界に新しい道を切り開きました。
しかし人間国宝となり芸術家としての
絶頂期に癌を宣告されるのです。
己の死と向き合いながら開拓した彼の
新しい表現世界は
それまでの雅な世界観とはまったく異なる
美しくも壮絶な炎の赤だったのです。

かなりお勧めのこの企画展について
今日はお話します。

3月4日
ショパンを巡る女性たちを紹介している今週のモデラート。
今日はショパンとの関係がもっとも謎めいている女性
デルフィナ・ポトツカ伯爵夫人の話をします。
ショパンが生涯最後に聞いたのは
彼女の歌声だったそうです。

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2010/03/03

ショパンがただ一人求婚した女性、そして別れのワルツ

3月2日
昨日、放送中にリスナーの方から
曲に関する問い合わせがありました。
「作曲者不詳 シャルリエ編曲 シャコンヌ」
という曲を探しているとのこと。
テレビのドキュメンタリー番組で使われていたのですが、
作者不詳のため探す術がなかったそうです。
この質問に即答できるほどの知識は、もちろんないので
スタッフの力を借りて調べてみたところ、
どうやらお探しの曲は
バロック期イタリアの作曲家、
トマーゾ・アントニオ・ヴィターリの
作品『シャコンヌ ト長調』らしいことが判明。
ヴィターリは名門貴族エステ家に仕えた音楽家であり
(ハイドンの先輩ですね)、
先輩であるコレッリの影響が感じられる作風の曲を
多く残しているようです。

『シャコンヌ ト長調』は多くの
ヴァイオリニストが収録していますが、
なかでも20世紀を代表する名人であり
飛行機事故によって帰らぬ人となった
ジャック・ティボーの名演がよく知られているようです。
しかし、現在ではヴィターリの作品ではないと
判断する研究者も多いようで、
そのため“作者不詳”と表記される場合もあります。

ヴィターリ(あるいは作者不詳)、
そしてバッハと2大(?)シャコンヌをフルでオンエアします。

3月3日
ショパンを巡る女性たちを紹介している今週のモデラート。
今日はショパンが生涯ただ一度だけ求婚した女性、
マリア・ヴォジンスカと彼女に捧げた「別れのワルツ」です。
ちょっと切なくなる物語ですよ。

そして本日は20世紀イタリアの伊達男にして、
(マリア・カラス最後の伴侶)
テノール歌手、ステファノの命日。
彼の歌声も聞いてください。

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2010/03/02

ショパンとロスチャイルド家の女性たち

3月1日
先週金曜日のことですが、何故か、
地味な映画館で地味な映画を観たくなり、
(そういう気分になるときってありませんか?)
放送中にネットで検索していました。
選んだのは渋谷のシネマ・アンジェリカで
単館上映されていた
『ウィニングチケット 遙かなるブダペスト』。
あらすじを読むだけで、いかにも地味そうな映画だったので
放送終了後に行ってきました。
シネマ・アンジェリカは道玄坂を登りきって
角を2つ曲ったところにある小さな映画館。
階段を降りて館内に入ると、先客は僅かに5人。
しかもいかにもこの手の映画が好きそうな
(つまり『アバター』は絶対に観ないタイプ)
雰囲気の人ばかりでした。

映画の中身はといえば、期待通りやっぱり地味。
「これで終わり?」って感じです。
でも帰宅して(300円の地味な)パンフレットを
読んでいると
「そういうことだったのか~」と納得することばかり。

ハンガリー動乱という歴史的事件の
まさにその最中にサッカークジで大金を手に入れた男の
悲喜劇を描いた、この地味な映画の楽しみ方について
本日の番組でお話します。

3月2日
ショパンを巡る女性たちについてのお話。
今日はショパンがレッスンをした
ロスチャイルド家三代の女性についてです。

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2010/03/01

笑えるサスペンス?『THE 39 STEPS』

2月28日
演劇『THE 39 STEPS』をシアタークリエで観ました。
サスペンス映画の巨匠ヒッチコック監督の『三十九夜』を
舞台化したコメディタッチの作品です。
国家機密漏えい事件に絡んだ女性を助けたことから、
殺人の容疑をかけられ、警察とスパイの双方から追われるハメになった男。
無実を証明するためには、自ら事件の全容を解明しなければなりません。
逃亡しながらも追跡する男。
追われているのか、それとも追っているのか。
ヒッチコックならではの緊張感に満ちた濃密な時間の流れ。
でも、会場は何故か笑いの連続なのです。
映画はサスペンス、舞台はコメディ。
その面白さについては番組でお話します。
シアタークリエでの上演は3月4日まで。
本日の午前中に確認したところ残席がわずかながらあるようです。
その後、宮城・石川・広島・名古屋・福岡・大阪で上演されます。

♫シアタークリエのホームページ
http://www.tohostage.com/39steps/index.html

3月1日
今日はショパン生誕200年の記念日。
ここ最近彼に関する本を調べていて思ったことがあります。
それはショパンの創造の泉は女性たちだったのではないか、
ということ。
そこで、今日からしばらく(ネタが切れるまで)
ショパンの人生、ピアノの調べに大きな影響を与えた
女性たちを毎日1人とりあげて、
その女性との出会い、別れから生まれた名曲と
ともにご紹介してみたいと思います。
今日は初恋の女性
グワトコフスカ・コンスタンツィアとピアノ協奏曲第2番。
珍しい歌曲もオンエアする予定です。

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清水清

 テニス専門誌や幻の名雑誌といわれた『バッカス』の編集を経て、『エスクァイア』日本版編集部に。4年間を副編集長、5年間を編集長として在籍し、イタリアのスローフードやバリ、日本のBAR、沖縄、アートなど自分の趣味をそのまま誌面に反映させた特集に従事する。 『エスクァイア』退職後、4ヶ月間の石垣島生活を経て、現在に至る。座右の銘は「漂えど沈まず」。

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