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2007/09/21

イタリア料理の定番、カルパッチョは画家の名前

現在、渋谷の東急文化村、ザ・ミュージアムでは、ヴェネツィア絵画の魅力を紹介する企画展『ヴェネツィア絵画のきらめき』を開催中です。

ヴェネツィア派と呼ばれる、独特の画風で知られる画家たちの作品70点あまりが展示されていますが、

その中の一人に、ヴィットーレ・カルパッチョがいます。

カルパッチョは卓越した技術をもつ画家として知られていて、ユニークな写実的作品が有名ですが、絵のなかに犬を描くことが多い作家でした。

今回の企画展では、『ベレーをかぶった少年の肖像』という一枚が展示されています。

そしてこのカルパッチョは、皆さんも大好きなイタリア料理の定番、肉や魚を薄くスライスしてソースやオリーブオイルをかけるカルパッチョにその名前を残しています。

1950年、ヴェネツィアでカルパッチョの大規模な回顧展が開催されました。そんなある日、一人の美しい伯爵夫人が『ハリーズ・バー』を訪れます。

彼女は医者から厳しい食事制限を言い渡されていて、特に調理した肉はいっさい食べてはいけないと忠告されていました。

そこで、ハリーズ・バーのオーナーは、薄く切った生の牛ヒレ肉に、マヨネーズとマスタードを混ぜたホワイトソースを網の目状にかけた料理を作ったのです。

赤い生肉と、白いソースの組み合わせたその料理は見た目にも美しいものでしたがが、オーナーは赤と白の色使いが特徴的だった画家、カルパッチョの名前を付け、ビーフ・カルパッチョと名づけたのです。

ここから「カルパッチョ」の歴史が始まります。

その間、肉と相性がいいということでマヨネーズ系ソースの代わりに、薄く切ったパルメザンチーズを載せる流行もありました。

素材も牛肉ではなく、マグロなど魚介類を使ったものも出回り始めたのです。その結果カルパッチョは、牛肉に限らず「薄く切った生もの」を意味する料理名へと変化していきました。

本日参考にさせて頂いた図書

『ハリーズ・バー』アリーゴ・チプリアー著、安西水丸訳 ㈱にじゅうに

『ルネサンスを生きた人々』ポール・ジョンソン著、富永佐知子訳 ランダムハウス講談社

中之条ビエンナーレ2007

www.bi-ku.com/nakanojo/index.html(pcサイト)

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清水清

 テニス専門誌や幻の名雑誌といわれた『バッカス』の編集を経て、『エスクァイア』日本版編集部に。4年間を副編集長、5年間を編集長として在籍し、イタリアのスローフードやバリ、日本のBAR、沖縄、アートなど自分の趣味をそのまま誌面に反映させた特集に従事する。 『エスクァイア』退職後、4ヶ月間の石垣島生活を経て、現在に至る。座右の銘は「漂えど沈まず」。

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