ブレッソンとキャパ、落第が縁で出会う?
カルティエ・ブレッソンはロバート・キャパと共に、マグナムを設立したことはよく知られています。
一説によれば、ブレッソンとキャパが出会ったのは、マグナム創設の10年ほど前、1936年のこと。
ある新聞社のカメラマンの試験を受けて落第した2人がパリの酒場で
試験管の人を見る目のなさ、無能さをののしりながら、りんごのブランデー、カルヴァドスを飲んだが付き合いの始まりとされています。
後にブレッソンは『キャパに出会うまで写真家と深く付き合ったことはなかった』と語っているほど、キャパはブレッソンに大きな影響を与えたのです。
しかし、二人は生涯を通じて友人ではあったけれど、写真家としては水と油くらいの違いがあったのも事実。
ブレッソンを説得してマグナムに参加させるのにキャパはかなり苦労したそうです。
ブレッソンは断片的な瞬間のうちに、有機的な調和と秩序を備えた写真を求めたのに対し、キャパは「真実にまさる写真、宣伝はなし」を信条にしていた。
シュルレアリスムを学び、現実のなかに潜む思いがけない美や驚きを写真に収めようとしたブレッソン。
戦争という悲惨な現実をありのまま表現しようとしたキャパ。
二人はマグナム内部で対立するふたつの陣営を代表することになり、
そこに端をはっする芸術対報道の戦いは今日まで受け継がれています。
本日参考にさせて頂いた図書
『語る芸術家たち』 マイケル・キメルマン著 木下哲夫訳 淡交社
『マグナム』 ラッセル・ミラー著 木下哲夫訳 白水社
清水清