朝バッハ、そして今月末の特集アイディア
番組に特集テーマをお寄せくださいましてありがとうございました。
月に一度、最終土曜日にamorosoで行います、4時間ワンテーマの「特集」。
5月26日の特集テーマは「水の音楽」です。
雨、雪、氷、霧、川、湖、沼など、水にまつわる音楽を特集します。
「こんな曲を」というご希望がありましたら、
amoroso@ottava.jp
までお寄せください。
なお、5月19&20日は私はお休みをいただきまして、小田島久恵さんが登場します。
どうぞお楽しみに!
ちょと肌寒いですね。
清涼な空気のなか、今日の朝バッハもぜひお楽しみください。
10:02am J.S.バッハ(デュプレ編):カンタータ「われらあまたの苦難を経て」BWV146 ~シンフォニア ヴァンサン・デュボワ(オルガン) Alpha/マーキュリー
10:21am J.S.バッハ(マルケヴィッチ編):音楽の捧げもの ~3声のリチェルカーレ クリストファー・リンドン=ジー指揮 アンヘルム・フィルMarco Polo 8.225120 ナクソス
10:30am J.S.バッハ:クラヴィーア協奏曲ニ長調 BWV1054 ~第1楽章 アレクサンドル・タロー(ピアノ) ベルナール・ラバディ指揮 レ・ヴィオロン・デュ・ロワ EMI Virgin classics TOCE-90225
10:55am イェディディア:世界の舞曲
11:06am 同:さようなら、ナタニエル アレクサンダー・フィッターシュタイン(クラリネット) ロン・イェディディア(ピアノ) Naxos 8.559699
11:21am シューベルト(ルンメルによる、ナレーション、チェロ、ピアノ版):歌曲集「冬の旅」 ~おやすみ/風見/凍った涙/氷結/菩提樹 ザヴィエ・フッター(ナレーター) マルティン・ルンメル(チェロ) ノーマン・シェトラー(ピアノ) Paradiso music PMR-0018 ナクソス
11:50am ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」より イーゴリ・ストラヴィンスキー指揮 ニューヨーク・フィル Naxos 8.112070
12:09pm モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488 ~第2楽章
12:26pm 同:ピアノ協奏曲第27番変ロ長調K.595 ~第3楽章※ ワルター・クリーン(ピアノ) ホルスト・シュタイン指揮 ※若杉弘指揮 NHK交響楽団 KKC-2047/8 キングインターナショナル
12:42pm ブルックナー:交響曲第9番ニ短調 ~第1、2、3楽章(抜粋)
13:05pm 同 ~第4楽章(SPCM2012年補筆完成版)より サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィル EMI TOCE-11092-3
「昆虫食入門」(内山昭一著/平凡社新書)
(本書グラビアより。ぜひクリックを…)
これは素晴らしく面白かったです。
巻頭のグラビアのリアルな昆虫食の写真には誰しも絶句すると思いますが、読み進めるうちに、昆虫を食べるという習慣は、やはり日本のみならず、世界中で太古の昔から食べられてきた人類的文化だということに気づかされます。
アリストテレスもセミが旨いと書いていたり、コーランや聖書にも昆虫食の話が出てきます。そしてモーゼが率いたイスラエル人たちが飢えたとき、神が天から降らせた白くて甘い食べ物マンナを食べて飢えをしのいだという話、その正体は近年の研究でカイガラムシの一種の糞であったという話など、興味はつきません。
日本で最も昆虫を食べるのは長野県だそうですが、その長野県出身の著者は、栄養価が高く美味しい食べ物として、積極的に昆虫食をすすめるのみならず、そして昆虫食をスケール大きな時間軸と地理的広がりを持つ、人類共通の文化の問題として新たに問い直しています。
それにしても、本書を読んでいると、著者の昆虫食の経験豊富さに裏打ちされた、多彩な味覚表現に圧倒され、そして「そんなに美味しいのか」と気分が変わってくるから不思議なものです。カブトムシの幼虫はまずくて食べられたものではないが、カミキリムシの幼虫は昆虫食の王座に君臨する「絶品」だとか…。
昆虫を「害虫」とみなし、「不潔」とさげすむ考え方は、近代国家が作り出した虚像だと著者はいいます。そして「きれい」「きたない」とはそもそも何だ、と問いかけます。そして、生きとし生けるものを殺して口に運んでいるという自覚の欠如、情報を鵜呑みにすることの愚かさ、大量生産される不健康な育てられ方をされた家畜類など、現代の食が孕んでいる病的な状況を指摘していきます。
私たちがこの地球に生きる意味を考える上で、命あるものをいただき、そして鈍化した五感を鍛えなおすという意味でも、昆虫食というテーマは、子どもたちの格好の食育教材にもなると著者は提案します。
本書は単なるゲテモノ喰いのおすすめなどではなく、ラディカルな文明批評でもあると思いました。強く推薦する一冊です。













林田 直樹